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Channel: ちきゅう座 »松元保昭
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「反テロ世界戦争」はどうなったのか?シリアで「アルカイダのために戦う」米国

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シリア問題は、米国民と世界世論の圧倒的多数の反対に直面し、「証拠」の脆弱さと下院決議の見通 しを失った米政権の窮地に「救いの手」を差し伸べたロシア提案「化学兵器の国際管理」の合意に落ち着き、当面の軍事攻撃は回避されま した。 ここに紹介するミシェル・チョスドフスキィ氏の論考は、9月5日に投 稿されたもので、G20の最中、米国が軍事攻撃のための「有志連合」をさかんに追求していた時期です。(ロシアの「誘い水」は9日で、 その後急転しますが。)したがって、下院議会を前にして、米国民に戦争反対を呼びかける論調ですが、論考の主旨は「反テロ世界戦争」 という戦争ドクトリンの崩壊を論証している画期的な内容になっています。「反テロ戦争終焉論」の大事な論考として残ると思われます。 しかし、パレスチナ問題は蓋をされたままで、イスラエルをめぐる周辺イスラム諸国に対する分断・ 懐柔、絶えざる安定化という米国・西側の基本戦略は生きており、なによりも戦争を引き起したい米欧の軍産複合体が暗躍し続けています から依然予断を許さない状況ですが、「反テロ世界戦争」の終わりの始まりと言えそうです。拙訳ですが、紹介させていただきます。 (2013年9月16日記) Url of this article: http://www.globalresearch.ca/what-happened-to-the-global-war-on-terrorism-the-u-s-is-fighting-for-al-qaeda-in-syria/5348210 What Happened to the “Global War on Terrorism”? The U.S. is “Fighting for Al Qaeda” in Syria. 「反テロ世界戦争」はどうなったのか?シリアで「アルカイダのために戦う」米国 ミシェル・チョスドフスキィ教授(松元保昭訳) 2013年9月5日 グローバル・リサーチ誌 晩年のオサマ・ビン・ラディンの 指揮下にあるアルカイダは9・11攻撃に責任があったと、アメリカ人は繰り返し語ってきた。 2011年9月11日の悲劇的な事件のあとに公式化したのだが、米国とその同 盟国は、中東、アフリカ、中央アジア、および東南アジアで、テロ諸組織と提携する多数の「ジハード戦士」アルカイダに直接対決する 「反テロ世界戦争」(GWOT)を開始した。「反テロ世界戦争」の第一ステージは、アフガニスタンへの爆撃と侵略であった。 9・11の結果として、「反テロ世界戦争」は、中東および中央アジ アにおける米国主導の戦争の背後にある現実の経済的・戦略的目的を分かりにくくする役割を果たした。 愛国法が施行された。国家安全保障ド クトリンは、「イスラム・テロリスト」に守られるべきはアメリカ本国であると明確に述べた。 その後13年間、対テロ戦争のレトリックは、政府のあらゆるレベルの政治 言説に行きわたった。政治家、企業メディア、ハリウッド、そしてワシントン・シンクタンクによって、(「アメリカの外敵」)アルカイダ は、いつも繰り返しひとつの一括した「悪役」という見出しで世界中の数多くのテロ事件の「原因」と特定され、脅威や事件に関係したのはア ルカイダだと説明されている。 だがどういうわけかここ数ヵ月で、こ の「アルカイダ・パラダイム」は変った。アメリカ国民は「反テロ世界戦争」の妥当性にますます懐疑的になった。 シリアに展開中の出来事で、この1,2ヵ月、オバマの「反テロ世界戦争」に かんする国民の理解と認識に重大な影響をもつ、むしろ異常ともいえる何かが起こった。 大部分が外国人傭兵から成り立ってい るアルカイダに属す主要な戦闘部隊シリアのアル・ヌスラに、米国政府は積極的にかつ公然と支援している。 税金は、絶え間なく「反乱軍」に注が れている。そして次には、国務長官ジョン・ケリーがアルカイダに属する部隊を監督する反乱軍司令官に会っている。 これは、ひとつの外交政策の焦点の中 に「テロリズム」と「反テロリズム」が併合されて反政府派を統一するという、「新しい基準」の一部であるのか? 「反テロ世界戦争」と口先だけ良いこ とを言っている同じ時に、テロ組織の指導者と歓談するのが米国上院議員にとって、「政治的に正しい」ことなのか? これは米国務長官にとって「通常のビ ジネス」かもしれないが、一方では現在、アメリカの男女兵士は、「反テロ世界戦争」というモットーのもとでテロリズムに味方する戦争には 「戦いを拒否」している。 シリアのアルカイダに資金と兵器を注 いでいることは、CIAの秘密作戦関連というよりむしろ米国務省およびペンタゴン経由で「公然と」実行されている。 ジョン・マケインは、シリアに不法に 入国しアルカイダ指導者と一緒にマスコミ向けのポーズをとっている。 (写 真Url:http://previous.presstv.ir/photo/20130530/z.hashemi20130530101044610.jpg ) 写真:タカ派上院議員ジョン・マケインが、シリアの名うての誘拐犯(カメラを肩にかけ胸に手を当てている)モハメッド・ノウルと一緒に ポーズをとっている。 ●米国軍隊内部の動き 言うまでもなく、政治家とテロリスト のこの同行は、まさに「反テロ世界戦争」の土台に一撃を与えた。 メディアのニセ情報にもかかわらず、 米国の軍事援助がテロ集団に注がれており、これら米国が保証人となった反乱軍は「革命的な連中」などではないということに、国民はいよい よ気付いてきている。 ソーシャル・メディア・ネットワーク 上の自発的な動きは、軍隊の活動的なメンバーの参加に現れた。 「私はアルカイダのために戦わな い。」 「オバマ、シリアで私はあなたの アルカイダ反乱軍のために戦わない。」 (写真Url: [...]

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